圧縮解凍ソフトで手軽に更に、幅広い環境で利用ができる無料の定番Lhaplus(ラプラス)の便利な機能を紹介します。
Lhaplus(ラプラス)は有名なアーカイブ形式のほとんどに対応し、簡単に圧縮解凍ができることから多くの人に愛用されているアーカイバ(圧縮展開)ソフトの一つです。
Windows95の時代からいくつもの圧縮展開ソフトが生まれては消えてゆきました。
それでもLhaplus(ラプラス)は現在でも更新され続けており、セキュリティホールが見つかった際などきちんと更新してくれるので安心して使用することができます。
圧縮&展開を行うアーカイバソフトは統合アーカイバ・プロジェクトのDLLが必要なものも多いです。
引用:https://yuto0719.com/lhaplus-download-tukaikata-350
しかしLhaplusは、それらDLLを導入しなくとも一般的なアーカイブファイルのほとんどを展開(解凍とも呼ばれる)できるというメリットを持っており、導入のハードルが低くなっているのも特徴の一つです。
詳しい説明がなくても直感で操作しやすい形になっており、さらにWindows95から最新のWindows10まで対応していて、幅広い環境で動かせるというのも大きなメリットです。
その他のメリットなどは、展開および複合可能なファイルが非常に多いことです。
例えば文字からバイナリファイルを復元するMIME(mim)やbase64(b64)、unixやLinuxのアーカイブファイル『tar、tgz、gz』など名前は見聞きすることはあまりなくても、非常に多くの場面で使われているファイルを複合できることなどがあげられます。
名前に含まれるLhaは、Windows95以前に日本国内で実質の標準圧縮形式であったLHA形式(拡張子はlzh)に由来するもので、Lhaplusが『展開』のことを『解凍』と表記しているのも同様の理由です。
正しい用語としては『圧縮&展開』なのですが、以下説明ではLhaplusにならって『展開』を『解凍』と表記しますので適宜読み替えてください。
窓の杜やVectorなど大手フリーソフト紹介サイトでもダウンロード可能です。
公式サイト以外では最新バージョンに差し替えるのが少し遅れる場合もありますが、バージョンに違いがなければどこでダウンロードしてもかまいません。
Lhaplus公式サイト
http://www7a.biglobe.ne.jp/~schezo/
ダウンロードしたlpls○○○.exeにはバージョン番号が入り、バージョンが1.74なら【lpls174.exe】をおすとインストールが始まります。
インストール最後の初期設定画面に「初期状態で、一般的に使いやすいおすすめの設定となっております」と書かれている通り、普通に使うだけなら設定を変える必要はなくそのままOKボタンを押してインストールは完了です。
一つだけ注意点があり、インストール用lpls174.exeやLhaplusのバージョン1.74以降で作成した自己解凍用exeは、セキュリティを高めるためWindows7以前では実行できないようになっています。
公式サイトの【Lhaplus Version 1.74 ZIP アーカイブ】というリンクからzipファイル形式のLhaplusをダウンロードできますので、それをWindowsのエクスプローラーなどを使って任意の場所に解凍すればWindows95やWindowsXPなどでも同じように使用することができます。
引用:https://www.im-works.com/help/
最も簡単な使用方法は、インストール後デスクトップに作成されたLhaplusのアイコンに圧縮されたファイルをドラッグ&ドロップする方法です。
デスクトップに圧縮ファイルに付いている名前のフォルダを新規作成して、その中に圧縮されていたファイルが全て解凍されます。
逆に圧縮する場合はエクスプローラーでファイルを選択し、同様にLhaplusのアイコンにドラッグ&ドロップすれば圧縮したい形式をたずねてくるので、zipなど形式を指定すれば、同じようにデスクトップに圧縮したファイルを作成してくれます。
ただしこのやり方ですと圧縮解凍を繰り返すたび、デスクトップにファイルが増えてしまうことになりますが、デスクトップにあるLhaplusのアイコンをおすことで、任意の場所を解凍先や圧縮先のフォルダとして指定することができます。
ここで設定しておけばデスクトップにファイルが増え続けてしまう事を防ぐことができるでしょう。
もう一つの使用方法として圧縮ファイルをおして出てくる『解凍(X)』(Xはショートカットキー)を選ぶと、『デスクトップに解凍(D)』『ここに解凍(H)』『出力先を指定して解凍(S)』『テンポラリモードで解凍(T)』というメニューが出てきます。
『デスクトップに解凍』は文字通りデスクトップにファイルを解凍します。標準インストールの場合ドラッグ&ドロップでの解凍と同じ動作になります。
『ここに解凍』はアーカイブファイルがある場所と同じフォルダにファイルを解凍します。
『出力先を指定して解凍』は好きな場所を指定して解凍することができます。
『テンポラリモードで解凍』は一時的に設定を変更してファイルを解凍することができます。
もちろん変更した設定はファイル解凍後元の設定に戻るようになっています。
圧縮(U)を選んだ場合は『.zip』『.zip(pass)』『.cab』『.exe』を選ぶことができ、それぞれ『zip形式』『パスワード付きzip形式』『cab形式』『exe(自己解凍形式)』となっています。
パスワード付きzipは解凍時にパスワードをきかれるので、パスワードを知らない人は圧縮されたファイルを取り出すことができないようなります。
Lhaplusは既存のzipファイルに後からパスワードを設定できるようにはなっていないので、その場合は適当なフォルダにいったん解凍してから改めて圧縮しなおし、パスワードを設定するようにしましょう。
exeの自己解凍形式はLhaplusの様な解凍ソフトをインストールしていないパソコンでも、作成したexeファイルをおすと実行することで自動的にファイルが解凍されるようになっています。
ただしバージョン1.74以降はセキュリティ向上のためWindows7より古いWindows(Vista、XP、95など)では実行できないようになっているのでご注意ください。
引用:https://q-dir.en.softonic.com/
ファイルを『右ドラッグ』で掴み、そのまま任意のフォルダの中でドロップすると『ここに解凍』『ここに圧縮』というメニューが出てきます。
アーカイブファイルなら『ここに解凍』を選ぶことでドロップしたフォルダに解凍することができ、通常のファイルやフォルダを右ドラッグ&ドロップして『ここに圧縮』を選べばそこにアーカイブファイルを作成することができます。
ドラッグ&ドロップに対応したアプリケーションならエクスプローラー以外でも同様に操作できるので、複数ウィンドウを開ける『Q-Dir』や『Tablacus Explorer』といったファイラーを使っている中・上級者でもLhaplusは便利に使うことができます。
Lhaplusの説明をざっとまとめると、
・簡単で分かりやすいので初心者にもやさしく
・様々なアーカイバファイルを解凍できるので中級者にとっても非常に有用な圧縮&解凍ソフト
となっており、セキュリティリスクを高める外部DLLを使用せずインストール不要のzip形式も公開されているので、セキュリティを気にする上級者にとってもありがたいソフトとなっています。
パソコンを新規購入したり、買い換えたら必ず最初に入れておきたい必須ソフトの一つと言ってもいいでしょう。
ライター名 林憲一
プロフィール ソフト開発のシステムエンジニア。いままで客先に納品したソフトは100点以上。便利なソフト作成を心がけている。